2026年4月、テレビ朝日が有明に開業した複合型エンタテインメント施設「TOKYO DREAM PARK」内にオープンした新劇場EX THEATER ARIAKE。三階席までを擁したキャパ1,500の劇場は、前列の観客が被らないようすべての座席を千鳥配席にしたことをはじめ、音響にもとことんこだわりミュージカルや音楽劇などエンターテイメント要素の強い作品も上演できる劇場として、大きな注目を集めている。
そんなEX THEATER ARIAKEのこけら落とし公演として上演される『AmberS -アンバース-』が、4月25日初日の幕を開けた(5月24日まで)。

『AmberS -アンバース-』は、クリエイティブプロデューサー・原作・脚本を2012年に「ピンクとグレー」にて作家デビューを果たし、2021年「オルタネート」が直木賞候補にノミネート。2022年には原作・脚本を手掛けた舞台『染、色』の上演台本が岸田國士戯曲賞の最終候補にも選ばれた加藤シゲアキ。演出を明治座創業150周年記念ファイナル公演『メイジ・ザ・キャッツアイ』やミュージカル『アメリカン・サイコ』、音楽劇『謎解きはディナーのあとで』などの人気作品で演出を務め、華やかさと毒を含んだ心情に刺さるエンタテインメントを生み出し続ける河原雅彦が務めるほか、音楽監督に岩崎太整。キャラクタービジュアルディレクター/衣装デザイナーに柘植伊佐夫。照明に原田保。音響に大木裕介。美術に石原敬。映像にムーチョ村松。アクションに渥美博。振付にKAORIalive等々、錚々たるクリエイター陣が集結し、加藤が長く構想していた作品の世界観を十全に盛り上げる。
更にW主演として、なにわ男子のリーダーで、映画『君がトクベツ』やドラマ「リベンジ・スパイ」にて主演を務め、近年は舞台『青木さん家の奥さん』や『明日を駆ける少年たち』に出演の大橋和也。舞台を中心に活動を続け、ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』『ヒーロー』『「新 画狂人北斎」-2025-』『PRETTY WOMAN The Musical』等々、舞台俳優として着実な歩みを見せ、社会現象ともなった仲間探しオーディション、timelesz projectを経て破竹の勢いを続けるtimeleszのメンバーとしても活躍する寺西拓人をはじめ、多彩で強力なキャスト陣が揃い、全く新しいエンターテイメントの世界が展開されている。

【STORY】
巨大国家パジャーリの地方都市ミトキオシティは過去の戦争により土壌を汚染されていたが、ヴィンガス(市川右團次)率いるロメロタンク社が土地の浄化作業を担い、市民が豊かに暮らす都市に発展していた。
町のはずれで暮らすイヴル(大橋和也)と足を負傷し車椅子で生活している弟のルイ(嶋﨑斗亜)は、酒場を営んで生計を立てていた。ピアノの生演奏が楽しめるこの店は人々の憩いの場所であり、反政府活動グループ「ユラリリス」のリーダー、オルッカ(猪狩蒼弥)やメンバーのエンリケ(川﨑皇輝)も訪れていた。そんな賑わいのなか、流しのピアニストのアラン(寺西拓人)が弾き始めると、生演奏を目当てにやってきたヴィンガスの令嬢ノア(山﨑玲奈)と AI執事のケン(渡部豪太)が酔っぱらい客に絡まれてしまう。アランはそんな彼らをいとも簡単にやっつけ、再び演奏を続けるが、突然ルイが車椅子から崩れ落ちる。「虎が鳴いた。……クラッシュが起こる……」
クラッシュと呼ばれる暴風と雷が通り過ぎると、イヴルは「AmberS」を求めて店を出ていく。「AmberS」とは永遠の若さを手に入れられるという伝説の琥珀の秘薬だった。
一方、パジャーリの軍最高司令官のヒルダ(真風涼帆)は右腕の兵士ウォルフ(松尾龍)を連れてヴィンガスを訪ねる。彼が「AmberS」を入手したという噂を突き止めるため、そしてその「AmberS」を奪い取るためであった。
幻の秘薬「AmberS」を巡り、さまざまな野望と思惑が入り混じる。果たして、最後に「AmberS」を手にできるのは誰なのか。そして、「AmberS」に隠された秘密とは?

目の前で繰り広げられる舞台に接して何よりも感じたのは、真新しい劇場のこけら落とし公演に、非常に相応しい作品だなという思いだった。作品タイトルには敢えてミュージカルとも、音楽劇とも、ショーパフォーマンスとも冠されていない。謂わばノンジャンルであり、『AmberS -アンバース-』というジャンルである、とも言えるこの作品にはあらゆるエンターテイメントの要素が詰まっていて、作品が育てていく劇場の歴史に自由なスタートを切らせていたからだ。

展開の基本はディストピアを生きる人々の物語と捉えられると思う。階級社会に君臨する者、更に高みを目指す者、その社会に反旗を翻す者、そしてそのなかでも家族を思いひたむきに生きる者等々が入り乱れ、各々がそれぞれの理由で永遠の若さを手に入れられるとされる伝説の琥珀の秘薬「AmberS」を求めている。そんな登場人物たちはいくつかのグループに分かれながら、偶然の出会いや必然によって互いに関係性を深めていく。この人と人との交わりの流れが自然で無理がなく、加藤シゲアキのストーリーテラーとしての力量を強く感じることができる。しかもそのストーリーだけを追って考えるならば、多分にシビアさもある流れなのだが、物語の骨格ができ、キャスティングが決まって行った段階で、各キャストにかなりの部分であてがきをしたという加藤の言葉がすんなり納得できるそれぞれの個性の躍動と、河原雅彦のエンターテイメントに徹した演出をはじめとしたスタッフワークが加わることによって、実際に舞台に接した感覚はまるで違ってくるから不思議なほどだ。

盆回しを多用したスピーディな場面転換、華麗なアクション、コンサートを思わせる照明や数々の特殊効果、煌びやかなダンスシーン等々。ケレン味にあふれる仕掛けが次々に現れて視覚、聴覚を刺激しながらも尚、盛り込み過ぎのトゥーマッチ感を生まない。このある種のマジックを思わせるエンターテイメントの力は、様々な出自を持つキャストが己の経験を存分に活かしたことによって起きる化学反応が、舞台に横溢しているからに違いない。

主人公の一人、町はずれで酒場を営なんで生活しているイヴルの大橋和也は、7人組ボーイズグループ「なにわ男子」のリーダーとして活動する一方で演技経験も豊富だが、何よりもまず、自身が持つ憎めない愛らしさ、ムードメーカーとして座を和ませる温かさがイヴルという役柄にそのまま生きているのが魅力的だ。決してスーパーヒーローではなく、争いを好まず、困難な時代を懸命に生き抜く市井の人……、という設定は、こうした作品のなかで、まして主人公としてはかなり難しい役どころだと思う。にもかかわらず大橋は、イヴルの温かな人柄に、その場にいるだけで説得力を与えることに成功していて、自然に応援したくなる主人公に持っていったのがたいしたもの。そんな彼が、弟のルイの為になら危険を顧みず、不器用ながらも果敢な行動に出ることの理由を知りたくなる、つまりは物語を引っ張る家族愛にあふれた心優しい青年を具現していて見応えがあった。そんなイヴルだからこそ、次々に起こる事態に対峙していく姿から、彼が導き出す結論にも是非注目して欲しい。

一方、もうひとりの主人公、流しのピアニスト、アランに扮した寺西拓人は、舞台俳優として長く活動してきた蓄積が本人のなかで如何に大きく育っていたのかが、一気に明らかになる堂々たる演じぶりに圧倒される。舞台での居住まい、歌声を含めた発声の良さが際立っているのをはじめ、孤高のピアノ弾きで、積極的に人と交わろうとはしないながら、ひとたび誰かが危険だと思えば、すかさず割って入って争いをやめさせるスマートさ。音楽は誰かと共にした時により輝くと知りながら、一線を引き憂いを含んだミステリアス。敢えて単純に言うなら、少女漫画やロマンス小説のなかから飛び出してきたかのような役柄を、立ち姿から具現して見せたのには舌を巻いた。これまでも多くの舞台で魅了し続けてきた寺西だが、比較的に主人公の親友役など明るく朗らかな役柄が多かっただけに、何かを背負っていると感じさせる影も纏うアラン役は俳優・寺西拓人の可能性を改めて示した格好。こんな寺西が観たかった!とストレートに感じさせる好演で、timeleszとしての活動と共に、これまで同様舞台にも積極的な取り組んで欲しいと願う。

また、反政府活動グループで「ユラリリス」のリーダー、オルッカの猪狩蒼弥は、持ち前の身体能力の高さと、帝国劇場への豊富な出演経験を持つ人ならではの空間掌握力の大きさで、反政府活動に邁進しながらも、異なる意見にも聞く耳を持つおおらかなリーダー像を描き出して惹きつける。特にオルッカの活動家としてスイッチが入った時と、まぁとにかくいったん立ち止まろうぜ、という時の硬軟取り混ぜた演技がごく自然で全く乖離しないことが、前述のシビアなストーリー展開と、華麗なエンターテイメントが融合した作品をよく支えていた。

イヴルの弟で、車いす生活を余儀なくされているルイの嶋﨑斗亜は、動きが極めて制限されている役どころを、表情や目線、声のトーンなどの変化という、細やかな表現を駆使して演じていて目を引く。登場人物たちがそれぞれに追い求める「AmberS」の在り処を知る大きな手掛かりとなる暴風と雷=“クラッシュ”を予知できる、という作品のキーパーソンでもあり、物語世界のなかでルイが何を見て、何を聞いて、何を感じているかが、非常に重要になる設定を、後半に向かって表していくことで舞台の醍醐味を深めてもいるから、台詞のない場面での嶋﨑にも注視して欲しい。

反政府活動グループ「ユラリリス」のメンバー、エンリケの川﨑皇輝は、グループのなかでの随一の頭脳派の立ち位置を、持ち前の華やかな明るさと同居させているのが頼もしい。なにしろ舞台映えが抜群の人で、舞台の隅、また奥で情報活動に励むシーンが多い「ユラリリス」の動きを、きちんとここにいると存在でアピールできるのが貴重。オルッカが「俺」エンリケが「わたし」と、それぞれの一人称表現が役柄をよく表している脚本の工夫に、本人の演技がよく応えた。

中央政府軍の最高司令官ヒルダの右腕であるウォルフの松尾龍は、ここまでのメンバーとは立ち位置が異なる役柄を、スッキリと直立した姿勢や、役柄にも本人にもピッタリの金髪など、ビジュアル面からも作り込んで印象的に演じている。全体にアクションシーンが多彩な作品のなかでも、松尾のアクションのアクロバティックさは際立っていて、それを表情ひとつ変えずにクールにこなすことも役柄の印象を強めている。全体のアクセントにもなる存在になった。
彼ら、俳優であると同時にアイドルとしての顔を持つ面々が、それぞれの個性を発揮するなか、関わる重要人物たちを演じるメンバーそれぞれの出自が役柄に生きているのも、この作品の面白さを深めている。

人工「AmberS」を生み出すことに成功した大企業ロメロタンク社の社長、ヴィンガスの令嬢ノアの山﨑玲奈は、日本の夏の風物詩ともなっているブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』で長くタイトルロールを務めた経験値と、持ち前の明るさで音楽を愛する天真爛漫なお嬢様をストレートに演じている。ノアの言動に少しのあざとさも感じさせないのが作品にとっても非常に貴重で、ドラマツルギーを刺激する存在になっている。

そのノアにつき従うAI執事ケンの渡部豪太は、人ではないがノアに対しては、十分な情愛を持っている、という役柄を自然に演じているのがたいしたもの。おそらくもっとロボット然とした存在の方がむしろ演じやすいと思うが、人と自然に親和できるAIという、人ではないが、相当に進化したロボットだと伝える、絶妙な落としどころに感心した。

巨大国家パジャーリの軍最高司令官ヒルダの真風涼帆は、宝塚歌劇団の男役トップスターとして活躍した出自を役柄に存分に活かし、出てきただけで怜悧な威圧感を発するのが物語展開にとって大きな効果になっている。ストレートロングの黒髪もよく似合い、美しいマントさばきも含めて、ポイント、ポイントの出番でヒルダを強烈に印象づけていて、これはキャスティングの勝利。脚本、演出の求めるところを的確に具現した力量が光った。

同じく、キャスティングの絶妙さを感じさせたのが、人工「AmberS」の生成を成し遂げたロメロタンク社の社長ヴィンガスの市川右團次。主人公をはじめとした各グループに対峙していく役柄を、歌舞伎役者らしい大芝居の香りを感じさせる台詞回しを駆使して表現。ヒルダとの対立の行方も含め、他の役者たちとはひと味異なる空気感が、ヴィンガスの底知れなさを深めていて、なんとも効果的だった。
こう見てくると、アイドル、ミュージカル、宝塚歌劇団、歌舞伎と、日本で長く愛されているエンターテイメントの要素が、脚本、演出、キャストからそれぞれに立ち上っているのがよくわかるし、『AmberS -アンバース-』は、それら全てであって全てでない、独自の興奮を生んでいる。ここには書けない「そうくるか!」という展開も多く、新しい輝きがあふれている。LA SEÑASの生演奏、「ユラリリス」のメンバーや、ヒルダやヴィンガスに仕える者、街の人々、戦闘ロボット等々を演じ、アクロバットやダンスもこなす天野夏実、井口大地、磯部杏莉、岩下零時、大村真佑、島田連矢、So-Da、髙島洋樹、千葉雅大、徳岡あんな、村井成仁、森川大輝、山﨑まゆ子、山本真之介、吉田繭、アンダースタディ小宮明日翔、とばり悠莉も含めた全員が、まさに総力をあげて創る舞台を、アイドル主演の作品でしょう?と、
ある意味のカテゴライズをしてしまうのはもったいないなと感じる。この作品からはじまるEX THEATER ARIAKEの歴史はきっと、多様な作品の上演を可能にする懐深さを持ち合わせてくれるに違いない。そんな期待も膨らむ、新劇場の華やかなこけら落としだった。
【初日前会見】

最終通し稽古を前にした舞台で、初日前会見が行われ、クリエイティブプロデューサー・原作・脚本の加藤シゲアキ。演出の河原雅彦。メインキャストの大橋和也、寺西拓人、猪狩蒼弥、嶋﨑斗亜、川﨑皇輝、松尾龍、山﨑玲奈、渡部豪太、真風涼帆市川右團次が登壇。公演への豊富を語った。

原作・脚本を手がけた加藤は「『AmberS』の話が立ち上がったのは三年ほど前のことで、その頃はまだコロナ禍の名残りが強く残っていて、そんな中で新設の劇場を作るというお話を聞きました。2020年代前半はエンタメ業界が虐げられた時代でもあったと思うのですが、そこからいつか希望にあふれた時代がやってくると信じて、新しいステージ、『AmberS』という作品を作ってきました。またこの土地が有明というのはすごく縁起の良い名前で、実際に有明は“夜が明ける”が名前の由来だそうなので、夜が明けるようなエンターテイメントを作ろうとの思いで、思いのままにいろいろな要素を盛り込んで脚本を書いてしまったので、『河原さん、これ、どうやって表現するんだろう』とも思っていたのですが……」と、演出の苦労に言及すると、河原がすかさず「一流の演出家ですから」と胸を張り、会場は和やかな笑いに包まれる。そのまま河原は「作家の方が自由に書いた作品を形にするのが僕たちの仕事ですので、優秀なスタッフ・キャストの力を借りながら、意地でもやってやるぞとの思いで取り組みました」と、自負と決意を語ると加藤は「特に若い世代の方々にとって演劇というのは敷居が高くなっているかもしれませんが、気兼ねなく来ていただいて、観る側も、演じる側も楽しい舞台を作りたい。それがそもそもの気持ちでした。その思いのままに3年走ってきて、本当にたくさんの方の協力があって、どうにかこの日を迎えられて、思いが形になったと信じておりますし、非常に喜びを感じております」と、完成された作品への自信と、深い想いをにじませた。

また、劇場の印象を問われた河原は「演出卓にいても音が良いですし、2階席、3階席との距離も近くて、すごく良い劇場だなと。どの演出家よりも先に僕が実感できているのが嬉しいですね」とこけら落とし公演を担った喜びを語り「僕は劇場が喜ぶような芝居を作りたいと毎回思っていて、今回はこけら落としに相応しい、ケレン味も、仕掛けもいっぱいあるし、みんなが熱演されているので、劇場が大喜びするような一歩を踏めるんじゃないかと思っています。是非観に来て下さい!」と語ったあと「勢いで“一流の演出家”と言ってしまったことを反省しています(笑)」と自らあげたハードルにはにかんで、キャストたちの笑いを誘った。

そのキャストは主演の大橋が、「プリンを食べすぎて、おしりプリンプリン! なにわ男子の大橋和也です!」と定番の挨拶からはじめW主演の寺西が(ここでもそれ?)と言いたげな微苦笑で見つめると、大橋も自ら「緊張をほぐすために言ってみたんですけど、余計に緊張してしまいました(笑)」と、自らツッコみ「こけら落とし公演というのは初めてで、言葉の意味を調べたらこれはすごいことやなと感じたので、今しかないこけら落とし公演に相応しい作品にできれば」と朗らかに宣言した。

続けて寺西が「こけら落とし公演に携わることができるなんて、人生でもなかなかないと思うので、その機会を楽しみつつも、加藤くんの原案・脚本のオリジナル作品をたくさんの方に観ていただけることが、いまはとにかく楽しみです」と語り、ピアニストという役柄については?との問いには「あまりそこには突っ込んで欲しくないのですが……」と笑わせた。

猪狩は「経験豊富なお二人の背中を見ながら日々成長を感じるんですけれども、主演で同じ重圧が肩にのしかかっていると思いますが、キャストの信頼は圧倒的にこっちに乗っていて……」と寺西の肩に手を乗せるので、舞台、客席共に爆笑が広がる。その理由を「大橋くんはテンパると関西弁が出てきちゃうんです(笑)」と明かすと、加藤が「大丈夫か?違う俳優呼ぶ?(同じなにわ男子の)道枝(駿佑)呼ぶ?(笑)」と、冗談でかき回し、「本番は大丈夫です!」と大橋が慌てながらもおおらかに胸を張り、笑いが笑いを呼んでいった。

その大橋の弟役の嶋﨑斗亜は「大橋くんとは兄弟という役柄で、関西ジュニアで一緒に活動させていただいていたときから本当にお兄ちゃんのような存在でした。僕たちの実際の関係性をお芝居に反映させて、すごく自然に皆さんに見てもらえるのかなと思うので楽しみです」と役柄と共通する大橋とのコンビネーションに期待を込めた。

川﨑は「なかなかお二人とお仕事をする機会がなかったので、お話をいただいた段階からすごくワクワクしていて、こうしてご一緒できて嬉しいです。大橋くんは稽古場で初めて全員が集まって、全スタッフが参加して、他のマネージャーさんもたくさんいらっしゃる場でも“お尻プリンプリン”が始まって、空気を柔らかくしてくださって。座長の雰囲気でカンパニーが変わるというのは本当なんだなと、後輩としてもカンパニーとしても勉強させていただいています。最後まで頑張ります」と、自身も今年座長公演が控える川崎らしい視点で語った。

松尾は「寺西くんとは『Endless SHOCK』いう作品でご一緒させていただいたことがあるのですが、寺西くんは全てにおいて覚えるのが早すぎて。お忙しいはずなのに、誰よりも完璧に入れてくるので、僕たち後輩はヒヤヒヤして、手に汗握りながら必死に覚えたんですが……大橋くんはいつまで経っても台詞が入らない(笑)」と、大橋が如何に垣根なく、誰からも愛されているかが伝わるツッコみが再び繰り出されると、大橋も「入ってますから!(笑)本番で台詞を飛ばしたことはないです!」とアピール。

ひとしきり笑いが続いたあと、松尾が「自分のポテンシャルを最大限に生かして、舞台に華を添えられたら」と自らについても謙虚に語った。

山﨑は「今までミュージカルで歌わせていただいた楽曲とは全く違ったジャンルを歌わせていただいています。色々なジャンルの歌を歌えるし、色々な方とお芝居できて楽しいです」
と作品の楽曲にも触れ「カンパニーの中で唯一の10代ということで、千穐楽まで皆さんの100倍くらい元気に駆け抜けていきたいと思っています」と語ると、大橋から「玲奈ちゃんの元気の良さにいっぱい助けてもらっています。太陽のような存在です」との感謝の言葉も寄せられた。

渡部は「ノアさんをお守りするAIロボットの役で、緊張しています。シゲアキさんが書かれた台詞はとても細かく、情が込められた台詞なんですけれども、“ため息”と書いてあって、AIロボットがつくため息とは?とすごく考えて……」と役柄の難しさを吐露すると、加藤が「いまのAIは本当にため息をついたり、人間を安心させるために呼吸音をわざわざ入れていたりするんですよね。だから好きにため息をついてもらって大丈夫です」とアドバイスが送られ、渡部も「魅力あふれる、見どころたっぷりの作品になっているので、たくさんの方々に観ていただきたいです」と決意を込めた。

真風は「カンパニーの皆様と大切に作ってきたこの作品が、いよいよ皆様の元に届くかと思うと、とてもワクワクしております。千穐楽までヒルダとして精一杯生き続けていきたいです」と、高揚のなかの役柄への想いを語る。

そして、市川は「最も笑顔の似合わない、どう見てもヒール役を演じます!皆様の目にどう映るのか楽しみです」と笑わせ「まずもって、EX THEATER ARIAKE さんのこけら落とし公演に出演できることを大変嬉しく思っております」と、歌唱シーンもある役柄を演じる思いを語った。

最後に寺西が「新劇場のこけら落とし公演、完全オリジナル作品ということで、ここから新しい歴史が始まると思います。誕生の瞬間を是非見届けていただけたら」大橋が「皆さんにいまの大切さを知ってもらえるような、感情を揺さぶる公演にしたいと思っています」とそれぞれ語り、公演への期待を高めていた。
(取材・文・撮影/橘涼香)

【公演情報】
EX THEATER ARIAKE OPENING LINEUP
『AmberS -アンバース-』
クリエイティブプロデューサー・原作・脚本◇加藤シゲアキ
演出◇河原雅彦
音楽監督◇岩崎太整
キャラクタービジュアルディレクター/衣装デザイナー◇柘植伊佐夫
出演◇
大橋和也、寺西拓人
猪狩蒼弥、嶋﨑斗亜、川﨑皇輝、松尾龍
山﨑玲奈、渡部豪太
真風涼帆 / 市川右團次 ほか











