
橘が映画・演劇評論家の薮下哲司さんと共同編著者を務める、青弓社刊行のシリーズ書籍「宝塚イズム」最新巻「宝塚イズム53」が発売になりました。
「宝塚イズム」は演劇評論家をはじめ、宝塚を愛する様々な立場の書き手が、宝塚歌劇の作品、スター、作家陣などや、演劇界になくてはならない存在になっている、宝塚OGの方々の出演作品を、あくまでも客席から自身の目で観て、感じ取ったものを論考として書き記し、半年に1度のペースで1冊の書籍にまとめて発行しているシリーズ本です。ありがたいことに読者の皆様に支えられ、様々なジャンルの書籍を手掛ける青弓社のなかでも屈指のロングセラーを誇るシリーズとなっていて、この7月53巻発刊の運びとなりました。
特集テーマは「祝三十周年!『エリザベート』観劇ガイド」。おおよそ前巻が発売されてから、2ヶ月内外で薮下さん、青弓社担当編集さん、私の3名で次号の特集題や、内容、発刊時期などを決める編集会議を行うのですが、53巻の特集テーマについては「『エリザベート』ですね」と体感5秒で決まったというくらい、なんらの異議なく満場一致で(3名とは言え)決定した企画になりました。それほど、30周年という節目に改めて『エリザベート』を振り返ることには大きな意義がある、宝塚のみならず日本のミュージカル界にとって、偉大な作品だと私たちは捉えています。
その後、書き手の方々に特集テーマについて、書きたい内容を挙手していただくのですが、大変多くの手が挙がり、切り口が重複した方には再考をお願いしたほどで、「歴代トートの変遷」、「1996年の初演から直近2018年の月組上演まで、十代のトートのヘアメイクの個性とその違いを追う」、「宝塚版ならではの魅力」、「文化としての『エリザベート』がもたらしたもの」等など、多角的な論考が集まりました。そのなかで私は、宝塚の『エリザベート』30年の歴史が詰まっていると感じた、『エリザベート TAKARAZUKA30th スペシャル・ガラ・コンサート』のいくつもの忘れがたい場面についてまとめました。1番困ったのが紙幅の足りなさと断言できるほどで、書きたいことが山ほどあるものを、ギュッと凝縮した論考を執筆しています。
また、この特集と連動したいとの思いを受け取ってくださった望海風斗様に「宝塚イズム」シリーズの人気コンテンツ「OGロングインタビュー」のコーナーにご登場いただくことが叶いました。宝塚版、東宝ミュージカル版、そしてガラ・コンサート版と、ミュージカル『エリザベート』30年の歴史のなか、日本人による日本語で上演されたすべてのバージョンに出演されている望海様が感じる、それぞれが持つ深い魅力とその違い。そしてガラ・コンサートで颯爽と登場した短髪のトートに臨んだ思いなど、『エリザベート』に関する充実のお話と共に、数々の受賞に輝いた2025年の舞台、そして今後の舞台についてもお話いただいた8.000字超の大ボリュームインタビューです!これまでずっとミュージカル『エリザベート』を愛してきた方にはもちろん、宝塚版は観ているけれども東宝版は観ていない方、またその反対に東宝版はよく観ているけれど、宝塚版は未見という方、そして10月にいよいよ開幕する、永久輝せあトート、星空美咲エリザベートによる宝塚花組公演で、初めて『エリザベート』に触れるという方まで、どなたにも是非ご一読いただきたいスペシャルなお話になっています。
他に、常設コーナーとして2025年11月~2026年5月までに、宝塚大劇場・東京宝塚劇場で上演された作品の公演レビュー、東西の新人公演評、やはり東西のOG公演評、そして宝塚バウホールや、全国ツアー、梅田芸術劇場などでの宝塚歌劇上演作品、外箱公演について、薮下さんと私とで語り合った対談(こちらも長く続いている連載企画です)と、たくさんのコンテンツを収めています。
橘は、前述したものもありますが、改めまして
★特集・「祝三十周年!『エリザベート』観劇ガイド」内
『エリザベート』三十年の歴史を凝縮した至福の時間――『エリザベートTAKARAZUKA30th スペシャル・ガラ・コンサート』に思う
★新人公演評
役柄が豊富な作品との出合いで多くの活躍の場を得た新人たち――東京宝塚劇場篇
★OG公演評
「社会を映す鏡」としての演劇の力が照射された作品群で躍動した宝塚OGたち――関東篇(『天使にラブソングを』『ジキル&ハイド』『アイ・ラブ・坊っちゃん』『レベッカ』など、関西篇の薮下さん執筆のものには、もっと多くの作品があります)
★対談 百花繚乱の作品が並んだ半年間 二〇二五年十一月―二六年五月の外箱公演 薮下哲司/橘 涼香
★OGロングインタビュー 望海風斗――演じたからこそ、それぞれの『エリザベート』の魅力を感じることができた 聞き手/橘 涼香
を執筆しております。演劇コーナー、宝塚コーナーがある大型の書店さんで手に取っていただけますし、各オンライン書店さん、また青弓社への直接のご注文も大歓迎です。是非ご購読いただきあなたの『エリザベート』、あなたのこの半年の宝塚や、宝塚OGの方々ご出演の舞台について、思い出し、改めて味わう機会となってくれれば(もちろん私の思ったこととは違うなという読み方も!)、こんなに嬉しいことはありません。どうぞよろしくお願い申し上げます!
【書籍データ】
宝塚イズム53 特集 祝三十周年!『エリザベート』観劇ガイド
薮下 哲司(編著) / 橘 涼香(編著)青弓社刊
A5判 160ページ 並製
定価 2000円+税
ISBN978-4-7872-7487-8 C0374
書店発売日 2026年07月22日
詳細
https://www.seikyusha.co.jp/bd/isbn/9784787274878/









